TAMAJUN Journal

金澤大将×玉乃淳 “校長を務めています”

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やるべきことがたくさんあるのは、幸せ

生徒たちに、

私が校長で良かったと

思ってもらえるように。

 

玉乃 大将くんのそうした真摯な姿勢を聞いて、自分が恥ずかしくなってきた(笑)。もう凄すぎる。

金澤 結構みなさん「校長先生って、凄いですね。」と言ってくださるのですが、本心は非常に怖くて仕方がない。先ほども言ったように、発言にも大きな責任が伴いますからね。

玉乃 それをちゃんと「怖い」と認識されているのが、大事なんじゃないですかね。「校長イエーイ!」とかじゃないし(笑)。僕だったら、その名刺持って、毎週末東京に遊びに行ってピョンピョン跳ねるかもしれませんね(笑)。

金澤 ははははは。でも、いろんな見方をされて当然だと思っています。「こんな若造に何ができるの?」と思われる先生もいらっしゃるかもしれません。でも校長としてこういうことをしてきたと胸を張って言えるなにかをやり遂げたいし、生徒たちに、私が校長で良かったと思ってもらえるようにしたいですね。

玉乃 最後に夢のある話をさせてください。無礼を承知でお聞きします。ズバリ、校長職のギャラって、いくらぐらいですか?

金澤 言えるか!!(笑)

玉乃 お!初めて同い年らしいリアクションをして頂けました(笑)。一般的には1000万円ぐらいと聞いたことがありますが、でもそれがいくら高額であろうと、その責任の重さと業務の大変さを考えたら、僕には到底できない。

金澤 やりがいはありますし、やるべきことがたくさんあるのは、幸せだと思います。そう考えると、大変さよりも使命感やワクワク感のほうが自然と上回りますね。

 


tobira僕が引退したばかりのときに、先輩「社会人」によくアドバイスされました。「サッカー選手だった頃の夢のような時間は終わり。この先は現実を見なさい。」って。サッカー選手やめたら、もう夢をもってはいけないのかなって本気で考えた時期もあります。

だからこそ金澤校長の「夢や目標を持っている生徒は、放っておいても大丈夫なんですよ。」という言葉が印象的でした。それは生徒だって大人だって同じで、「夢」がある人生は、おのずと輝いていくものだと常々思うのです。引退後もリスクを恐れず、楽しさや挑戦を追求している方々は、現役時代同様にあるいはそれ以上に輝いていらっしゃいます。その輝く姿は、この連載を通じて、いつも僕の人生にも一石投じてくれています。そして今回、夢をもって挑戦し続けることの大切さを、まさに教育者となった金澤大将先生から、あらためて教わった対談となったのでした。

 

金澤大将(かなざわ ひろまさ)プロフィール

藤枝東高校、東京学芸大学を経て、2006年横浜FC入団。その後、水戸ホーリーホック、SC相模原でプレーし、2011年に現役引退。現役引退後は教員として静岡県菊川市にある菊川南陵高校で教壇に立ち、サッカー部の監督をつとめる。2014年4月、30歳の若さで同校の校長に就任し、生徒減少に悩む私立高校の再建を託される。座右の銘は「迷ったときは厳しい道を選ぶ」。

サッカーダイジェスト 2014年9月2日号掲載