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岡部恭英×玉乃淳(後編)“準備が全て。徹底的にやれば誰でもできる”

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「場所を変える」ことが劇的な変化を生み出す

 

岡部さん_2384

玉乃 サッカービジネス界において第一線のヨーロッパで活躍する日本人がなぜ余りいないのでしょうか?

岡部 なぜ、日本人があまりいないのか…?徹底的な準備をしていないからだと思うよ。自分のゴールに向かって徹底的にリサーチして準備をしないとね。あと、僕が持っていたような夢に向かうパッションが足りないのも原因の一つかな。僕のように最高なパートナーに出会っていないからかもしれない(笑)。

ただ言えるのは繰り返しになるけれど、本当にやりたいんだったら徹底して準備するしかないってことだと思う。それは今でも変わらないよ。僕が今いる環境だって、自分自身のバリュー(価値)が出せなくなったら即クビだからね。日本の終身雇用みたいな形態じゃないから。プロ集団の中に身を置いている以上、準備を怠ることなんてあり得ないのは、当たり前かもしれない。

玉乃 大変すみません。冒頭に申し上げたように、岡部さんのことを、ただの酔っ払いかと思っていたのですが、完全にそうではなかったみたいです。素直に謝ります(笑)。

岡部 はははは。でも本当紙一重だよ。慶應時代の友達からすると本当に笑い話だもん。誰に会っても「あの金髪・ロン毛・ピアスの、あのバカな岡部が?」って(笑)。逆に言えば、夢に向かって徹底的にやれば誰でもできるってことだよね。本田選手も岡崎選手もそうじゃない。彼らより上手い選手はいっぱいいたはずだよ。けれど、夢への徹底した準備具合がトップレベルだったということでしょう。

玉乃 最後に。みんな、一番難しいのではと考えてしまう、「夢を見つける方法」って何かありますか?これまでの会話の中にたくさんヒントがあるように思えますが。

岡部 好きなことを徹底して追求し続けること。アンテナを張り続けること。人生を変えたかったら、大前研一さんなんかも言っているけれど、会う人を変える・読む本を変える・時間の使い方を変える・お金の使い方を変える。これらを劇的に変えるのが「場所を変える」こと。

好きなことや興味をもっていることがあるとするでしょ。例えば「サッカーだ!」って発見するでしょ。だったらそのサッカーのメッカ、中心地に移っちゃえばいいんですよ。そうすれば、劇的に環境が変わって自然にドライブがかかってくるから。好きなこと以外にドライブがかかることなんてないよ。それは僕自身の経験で会得している。

やりたくもない興味のない仕事の職場で、新聞を読んでいるだけでもお給料をもらえる人生なんて全然面白くないじゃない。極東の島国の常識感だけにとらわれず、若い連中がどんどん外に出て行って欲しいと心底思っている。日本のためにもね。


2回にわたってお届けした岡部氏とのスペシャル対談は嘘みたいな本当の話の連続でした。グローバルなアクション人生、乗り越えた壁の数々を、この対談を通じて疑似体験できたことは僕にとっても大きな糧になりました。

すべての結果を裏付ける徹底した準備の大切さ、情熱の温度感が岡部氏の言葉の端々からひしひしと伝わってきましたが、その背景にある「好き」という原動力は確かに何にも代えがたいものですよね。「好き」なことで、夢の第1ステップを踏み出した岡部氏、その夢の第2ステップは、ゴールは、どこにあるのでしょうか。トップランナーの今後に注目です。

岡部恭英(おかべ やすひで)プロフィール

1972年生まれ。慶應義塾大学卒業後、東南アジア、米国で商社勤務を経て、ケンブリッジ大学でMBA取得。

2006年TEAM Marketing AGに入社し、UEFAチャンピオンズリーグの放映権販売などを手掛ける。アジア・パシフィック&中東・北アフリカ地区統括営業責任者。UEFAチャンピオンズリーグにかかわる初のアジア人として、放映権ビジネスで沸くスポーツビジネス業界で一躍「時の人」となっている。