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岡部恭英×玉乃淳(後編)“準備が全て。徹底的にやれば誰でもできる”

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徹底した事前準備でチャンピオンズリーグ・ビジネスへ猛烈売り込み!

岡部さん_7889

岡部 それでね、エバートンにインターンで決まって。それはそれですごくよかったんだけども…。「全然、たいしたことないな」って…。

もちろん取締役クラスだとスゴイなって思うんだけれど、マネージャークラスだったら、アメリカやアジアで国際ビジネスを経験してきた僕の方がはるかにできるなって思った。インターン行きながらMBA取得して、僕も経験値が上がっていったんだろうね。このときに、次のステップはクラブではないなと思うようになったんだ。

やっぱりFIFAやUEFA。ワールドカップはFIFA、クラブ単位のトップビジネスだったらチャンピオンズリーグ(UEFA)が圧倒的一番の価値だと、ヨーロッパで生活していて思ったんだよね。「ここで、仕事がしたい!」って、調べる過程で、今働いている「TEAM MARKETING AG」と出会うことになったんだよね。

ターゲットが決まったらあとは猛烈に売り込むだけ。ここに至るまでの100を超える売り込みの経験を駆使してここでも面接までこぎつけた。例の修士論文とセットの方式ね。ここまで、散々門前払い喰らったし、いくつもの壁にぶち当たってきたから、そのときの経験値は半端ないよね。もう、慣れたもんだったよ(笑)。

事前に調査したことを1ページにまとめるんだよ。“To the Point”で相手に「うわっ」って思わせないといけないわけ。でも、考え抜いたものってすごくシンプルだからね。案の定、最初は相手にしてくれないけれど、必死に電話越しの相手に、「僕には、こういう経験があって、ああでこうでこう!」みたいな。

で、なんとかメールアドレスだけはゲットして、論文用のインタビューオファーに加え、「自分はあなたたちにこういう貢献ができます」って、レジュメ添付してメールしたの。情熱が評価されたのか、迅速な行動が奏功したのか、すぐに電話がかかってきた。また、「お前、面白いな」って。会社で放映権を扱う部門のトップがたまたまケンブリッジの出身だったんだよね。それでチャンピオンズリーグのビジネスを自分なりに分析して、自身の見解と今後の展望を持っていった。

玉乃 とんでもないバイタリティー…。

岡部 むこうが面白いと思ってくれたら採用面接まで漕ぎつけられると思っていたから事前準備を徹底的にやった。だけどさ、相手は放映権の第一線の人でしょ。難しい質問がきたら答えられるわけないじゃない。だから自分で用意した質問に自分で答えたプレゼンを用意して行ったわけ。そこで熱弁の嵐!ほかの質問をされないように。かっこよく言えばネゴシエーションタクティスね(笑)。これが報われて「きみ、面白いね」ってなり、面接の機会を得ることができた。「オッケー、きみを人事・取締役に推薦する」

玉乃 すげぇ(笑)。こういうのを嘘みたいな本当の話というのですよね。

岡部 で、いざ会うでしょ、採用担当の役員に。「フランス語とイタリア語ができるマーケッターをちょうど探していた」って言うんだよ。つまり採用枠が1つあったんだよね。チャンス到来。そこで最大限偉そうに、「フランス語とイタリア語ができる優秀な人材を探しているわけですね?オッケー。でも、今後伸びていく市場はどこだと思いますか?アジアやアメリカじゃないですか?」って言って、「それでもどうしてもイタリア語とフランス語ができる人が必要なら、やりますよ。ほら、今日本人の僕は、何語であなた方と話していますか(英語のネイティブスピーカーと対等に)?」と付け加えた。さらに「僕は、アメリカでもITやセールス&マーケティングで、アジアとアメリカを結ぶビジネスを経験してきた」と追い打ちをかけた。

玉乃 もう想像ついてきました、岡部流(笑)。

岡部 そこ(会社)に今まで規模の小さかった仕事を成長させると言って、晴れて「TEAM MARKETING AG」の一員になったんです。もちろん僕は今もフランス語とイタリア語一言もしゃべれません…。あのとき「必要」とされていたフランス語とイタリア語が話せる人材は、10年経った今やっと入社してきたけどね。

玉乃 うおおおお、痺れる!

岡部 それから10年。この会社で放映権とスポンサーシップに携わってはいるけれど、夢の第1ステップでしかないと思っている。