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永里優季×玉乃淳 “より困難な道を選んでいきたい”

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習うより、慣れろ

玉乃 海外での生活は男子のサッカー選手と一緒で、1日2時間チームの練習があって、あとの時間はフリーという感じでしょうか?

IMG_0384 のコピー永里 そこはちょっと違って、ドイツでも完全なプロの選手と、そうではない選手もいます。給料だけでは生活できない選手は働いていたりしています。学校に通っている選手もいます。セカンドキャリアを考えている選手がものすごく多くて。サッカーをやりながら自分は何を目指すっていうのを持っている選手は多いですね。かといって、サッカーに対して手を抜くわけじゃないと。

玉乃 具体的には引退後に何を目指している選手が多いのでしょうか?

永里 サッカーの指導者とか、トレーナーとか、スポーツに関わる仕事の人が多いですね。あとは特殊な人では弁護士目指している人とか。やはり資格を取り、専門的な分野に行きたいと考える人は多いと思います。

玉乃 永里さんは名門チェルシーに所属された経験もあり、海外でトップを目指すという大きな夢があることを知っている数少ない選手の一人だと思いますが、若い選手に伝えたいことはありますか?

永里 女子サッカーも、もっと若いうち、20代前半から海外にでてもいいのかなと思うこともありますね。プロ選手としての稼ぎも違いますし、日本では味わえない勝負の世界も体験できますし。失敗したら帰ってくればいいだけですので。

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玉乃 大学生の年代にあたる女性が、普通に考えて海外に行ってプロとして厳しい環境の中でサッカーできるとは思えないですけれどね。

永里 実力的には申し分ない子もたくさんいますよ。海外でやれるだけの。技術力は向こうの選手より高いですし、いくらでも勝負できると思いますね。話を聞いていると、生活に不安があったり…。

玉乃 普通ですよ、それ。永里さんが異常なんですよ。

永里 えー(笑)。

玉乃 18,19歳くらいで、「海外で勝負してくる!」って娘が言い出したら、号泣しますね、僕なら。絶対に一緒についていく…。

IMG_0454永里 ははははは。でも私22歳で海外にでていますからね、ウキウキで。でもやっぱり壁にはぶち当たりました。所属チームがドイツでも優勝するようなチーム、チャンピオンズリーグにも出るようなチーム、ドイツ代表ばかりみたいなチームの中でポジション争いしなければならない。最初1年半はなかなかスタートから出場できなくて、ドイツのサッカーは凄く1対1を重視するサッカーで、自分が日本で培ったサッカー感は全部捨てなくてはいけなかったわけです。それに時間がかかって、認められるまでにすごい時間がかかりました。ボールの飛距離もスプリントのスピードも向こうと同じレベルを求められますから。おかげで更に練習するようになりましたし、動きもダイナミックになっていったし、環境がそうさせてくれました。結局のところ海外に行かないと身につかないと行って体感しました。「習うより、慣れろ」ってことだと感じることができました。

あと、人間関係や、アジア人への偏見のところも慣れるまで大変でしたね。

玉乃 具体的な海外での待遇面も教えていただけますか?

永里 家も車も貸してくれましたし、語学学校にも通わせてくれました。すべて給料以外で。ステップアップしてトップクラスになれば夢もまた広がります。アメリカだったら1億円プレーヤーも存在しますし、アメリカでは子供達にとってスーパースターなんですよ。ヨーロッパでもお金持ちのクラブだと3、4000万円を稼いでいる選手もいますから。条件面でも夢は間違いなくあります。