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石塚啓次×玉乃淳 “なんとかなるやろ” は “なんとかする”

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1回きりの人生を楽しむ

人の目を気にするんじゃなく、

俺は家族、友だち、誰の前でも

堂々と、胸を張って生きたい。

 

玉乃 性格が誤解されていたのでは? 一見、ブス〜っとしていて愛嬌ないですよね(笑)。僕もこうして仲良くなって初めて、本当は最高に優しくて面白いお兄さんだって分かりましたからね(笑)。

石塚 なんやお兄さんって。

玉乃 そう考えると、ヴェルディ以外で一番〝在籍〞が長かったのは、引退後のアパレル関係の仕事じゃないですか?

石塚 そやね。7、8年やっていたからな。

玉乃 もともとファッション関係の仕事に興味があったのですか?

石塚 洋服は好きやったけど、仕事ってまではなぁ。まあ、周りにファッション関係の人が多くて影響されていた部分もあったんやろな。楽しそうでかっこええ職業にも見えたし。でも、実際にやってみると、確かにそういう部分もあったけど、地味で大変な仕事やったわ。最初の3年は出費ばかりで1円も利益が出えへんで貯金もなくなってきてな。そろそろ潮時やな、と思い始めたぐらいから、少しずつ利益が出るようになってきてギリギリ続けれてん。

玉乃 なにかきっかけが?

石塚 石の上にも三年ちゃうけど、アホみたいにやり方変えずに粘っていたからやろ。緩やかに伸びてきて、2、3年前あたりから急にグンって伸びたわ。

玉乃 でも、そんな絶頂期に会社を辞める決断をしたわけですよね。しかも石塚君は代表なのに…。以前、その理由を聞いた時には、「いろいろあるから…」としか言ってくれませんでしたけれど。

石塚 あん時はまだ話されへん時期やったからな。あんまりないやろ、代表だけが辞める会社って(笑)。おもろいやろ? まあ、一番の理由は、周りと自分の一番大事なところの考え方が、根本的に違うことに気づいてもうて、そのまま続けてられないって思うてもうたからなんや。そんな状態で自分を誤魔化して、嘘ついて生きていって、息子や娘たちが大きくなった時に、「親父、お前のやってることウソやん。ダサイな〜」って言われたら、親としても人間としても終わりやろ。コソコソと人の目を気にしながら生きるんじゃなく、俺は家族、友だち、誰の前でも堂々と、胸張って生きたいもん。俺は大家族のドンやしね。あとは、1回きりの人生を楽しむためやな。

玉乃 ファッション業界にいたら、人生を楽しめないと?

石塚 そういう意味ちゃうで。自分の責任もあるけど、前の会社のやり方が悪かって、朝10時に会社に行って、夜に一度、晩飯を食べに帰って、また会社に戻って夜中まで仕事っていう繰り返しやってん。子どもの顔を見るのも寝顔だけって感じで。俺にとっての仕事って、家族とともに人生を楽しく過ごすためのものって思っていたしな。今、子どもが4人いるんやけど、15歳ぐらいになったら親元を離れて行くやん? 年取って余裕ができて、さぁ!って時にはもう子どもが離れておらんって、そんな悲しいことになって後悔すんの、嫌やもん。そういうことも踏まえて、もう一度、自分の時間をもっと取れるような環境を作りたいと思ってんねん。 

玉乃 なんのために働くか……。それで、家族揃ってバルセロナに移住するんですよね? 向こうではどんな生活を送るんですか?

石塚 のんびり、自分のペースで考えてるわ。ただ、いろんなアイデアがある中のひとつは、サッカー関係の仕事に戻ることなんや。

玉乃 へえ〜、そうなんですか。具体的には?

石塚 日本とスペインのサッカーの橋渡しができたらええな。それから、来年カタルーニャリーグ4部のチームを持ちたいって思っていて、そこで自分もプレーしよっかな〜、なんてね(笑)。

玉乃 石塚君がコーディネーター業に興味があるなんて、ちょっと意外です。でも、今もサッカーが大好きだってことは、フェイスブックを見ていても分かりますけど。

石塚 時間ができたら服作りもやれたらと思っている。日本にいたら色々なしがらみがあるし、それは考えてへんかったけど、せっかく7年も携わってたわけやし、なにかできないかなとは思ってる。例えば日本で作ったものをあっちで売ったり、あっちで作ったやつを日本で売ったり、とかはありかなと。まあ、3つか4つぐらいの仕事を考えてるから、どれか当たるやろ(笑)。ホンマはラーメン屋とか飲食店もやりたかったんやけど、初期投資があるからコケたら終わりやし、難しいな(笑)。