アトレティコOB玉乃淳が見た、CL決勝の“非情な現実”
今回の人生を懸けた戦いを経て、この世界からの引退も本気で考えています。
「それもまたサッカー」
そんな安易な言葉では表現してほしくないほどに、このスポーツは残酷で難しいと、改めて痛感させられました。試合後、スタンドで泣き崩れる老夫婦。安心して天国に行きたければ、なぜマドリーを応援しないのでしょうか、どうして好んで心配を買い続けるのでしょうか。
僕自身、今回の人生を懸けた戦いを経て、この世界からの引退も本気で考えています。
「命を懸けなければ、サッカーに携わってはいけない」
安易に携わっては、人生そのものが不幸になってしまうのではないかとさえ感じています。
ただ一方で、それだけ厳しい世界であるからこそ、そこにある夢もまた大きく、計り知れないのでしょう。だからこそ、多くの人を魅了してやまないのでしょう。
残念ながら、アトレティコは敗れ、昨夏のように旧友たちと日本で再会することも叶わぬ夢となりました。ですがいま一度、このスポーツと向き合う姿勢を考えさせられた、転機となる一戦であったことだけは間違いありません。
文:玉乃淳
※本記事はサッカーダイジェストWebに掲載された記事です。元記事はこちら!!