TAMAJUN Journal

アトレティコOB玉乃淳が見た、CL決勝の“非情な現実”

stand3
Tweet about this on Twitter0Share on Facebook95

アトレティコと同じく僕にとっても「人生を懸けた戦い」になった。

 チャンピオンズ・リーグ(CL)決勝の、わずか1週間前に急きょ決まったミラノ行き。ユース時代に所属したチームが、まさかCLの準々決勝でバルセロナを、準決勝でバイエルンという強豪を連破して、ファイナリストになるなど想像もしていなかった僕は、すっかりチケットの準備を怠っていました。
 
 でも、誰が今シーズンのアトレティコのここまでの躍進を予想していたでしょうか。なにしろ絶対的な得点源だったジエゴ・コスタが2年前の夏にチェルシーへ去り、今シーズンは新エースとして期待されたジャクソン・マルティネスがチームにフィットせず、わずか数か月で中国の広州恒大へ移籍、さらにフェルナンド・トーレスもゴール欠乏症に陥っていたのですから……。
 
 ところが2月に入ると、ピークを過ぎたと言われていたF・トーレスが息を吹き返し、彼の復活とともにチームは上昇し始めます。リーガ・エスパニョーラでも、CLでも。
 
 はっきり言って、いくらサッカーファン垂涎のCL決勝であっても、アトレティコがファイナリストにならなければ、僕は決戦の舞台であるミラノまで足を運ぶつもりはありませんでした。
 
 ですが、もしアトレティコが宿敵レアル・マドリーを倒してヨーロッパ王者に輝けば、彼らは今年12月に日本で開催されるクラブワールドカップに参戦するため、日本にやって来ます。元チームメイトのF・トーレスや、思春期に苦楽をともにしたキャプテンのガビが、昨夏に続いて来日するとなれば、僕自身にとっても人生最大のイベントになるはず――。そんな個人的裏事情もあって、急きょミラノに飛んだわけです。期せずしてミラノでのファイナルが、チームOBの僕にとっても「人生を懸けた戦い」になったのです。
 
 チケットはいろいろなご縁で手に入れることができ、ゲン担ぎをして決勝が行なわれるスタジアムと同名の「ホテル・サン・シーロ」を予約。そしてアトレティコのユニホームを身にまとい、成田空港で搭乗手続きをしました。決戦前にやるべきことをすべてやっておきたいという思いで、機上の人となったのです。