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続・戸田和幸×玉乃淳 “サッカーの旅は終わらない”

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玉乃 それ余裕が出てきたからじゃないですか(笑)?

戸田 家族がいるから。僕一人じゃないので。そう、責任があるので。そういう意味では妻がいてバランスが取れているといます。僕は「もっと突き抜けてやろう!」みたいな欲のほうが強いですね。何で僕はこういう人間になったかわからないですけど、多分20代前半に、歴史小説を読んだからだと思います。

玉乃 なんの小説を読んだのですか(笑)?

戸田 「竜馬が行く」と「燃えよ剣」。猛烈にインスパイアー受けた。だから自分のことだけで生きているなんて、そんな小さなことはしちゃいけないと、ずっと思うようになった。組織に属すのだったら、その組織がより良くなるために行動しなくてはならないって。

玉乃 それは今でも変わらないですか?日本サッカー界のためにとか。

戸田 もちろん、もちろん。

どういうふうに何を担えるのかっていうのと、どういうふうに人と向き合うかっていうスキルの部分はだいぶ変わったと思います。おそらく。

玉乃 なんですかね、この戸田くんの強靭なメンタルは!

「2~3年食いっぱぐれるけれど、ごめんね。」って家族に言えないのが本音だと思うんですよ。

戸田 そっかそっか。でも言ったほうが楽じゃないですか。どのみち努力するのは一緒なのでね。メンタルが強靭だとは全然思わないけれど…。

玉乃 ご自身の感覚だと、あとどれくらいで、「よし」と満を持して監督になれますかね?

戸田 いやいやずっと怖くて仕様がないと思う。ホント現場に行くのは怖くて仕様がない。一度こけたら、そこで終わりだからね。行かないほうがよいって思うくらい怖い。でも本当に怖いと思っているってことは、自分の中でリアルに想像してるいから。行きたいんですよ。やりたいから怖いんですよ。自分が目指しているものは、努力した者勝ちだと思う。やっぱり自分がプレーするわけじゃないから。プレーさせるわけでしょ。プレーして貰う人のためにどれだけのものが用意できるかだから。圧倒的に時間使って勉強しないと無理。もともと名選手じゃないから楽ですね、僕の場合は。現役時代、もっと名選手だったら、満足しちゃって、もうやっていないかもしれない。結局選手としてやりきっていないから、残っているんですよ、炎が。見せていないだけで…見えているか(笑)。

玉乃 毎日もう監督になっているような気持ちで生きているってことなのでしょうね、すでに。 中2の頃から、こうするって決めていたわけじゃないですか。たぶん僕も含めて、こうするっていう決断が遅いっていうか、自律できないっていうか、多くのそういう人が悩んでいるのですよね。

結局安定を求めて、それで求めた結果、満足できないってフラフラしていくのが、おそらく9割9分の人たちなのですよ。戸田くんは残りの1%の人だと思います。どうしてですかね?『好きこそものの上手なれ』じゃないですか、まさに。

戸田 右肩上がりでずっとサッカー好きになっていますからね。今よりサッカー好きなときはないです。順調に、どこまでいっちゃうんだろうってくらいサッカーが好きなんで。いつまでも喋れますよ、サッカーについてなら。

戸田和幸 プロフィール

サッカー解説者。1977年生まれ、東京都町田市出身。神奈川・桐蔭学園高校を経て、96年清水に加入。Jクラブでは清水のほか、東京V、広島、千葉、草津(現群馬)、町田でプレー。イングランドのトッテナムやオランダのデンハーグなど、海外リーグでのプレー経験も豊富。現役時代はハードな守備と危機察知能力が売りの選手として、主にSBやCB、ボランチでプレーした。現在は解説業のかたわら、指導者を目指して日々勉強中。