TAMAJUN Journal

青木理恵×たまじゅん部 “観るだけじゃないサッカーを”

Tweet about this on Twitter0Share on Facebook88

「若者」の可能性

3

土屋 マジ☆部は、若者向けキャンペーンの先進的な事例とよく言われていますが、実際に若者のインサイトや動向の分析というのは事前にしているのでしょうか?

青木 もちろん分析は事前にやりました。サッカー観戦に関するインサイトについて、Jリーグ観戦における若者のマーケットというのはどんなことになっているのかということを調査しました。観戦層で言うと、20代後半から40代の男女が多かった。ただ、観戦意向、行ってみたいと思う人は、実は観戦数とは乖離が出ていて、18歳から25歳の若い人たちが一番高かった。なので、若者の潜在性が高いというのが分かってきました。若い人の方が高い観戦意欲を持っていられることからわかるように、年をとってからJリーグデビューする人は意外に少ないのです。この調査で分かったことは、観に来ている人達は30代40代が多いんだけど、実は10代20代の若い人たちは興味を持っていて、かつその人達をハマらせることができると熱が冷めにくくなるということです。鉄は熱いうちに打てっていうことですね。

青木 その調査の中で「あなたはどれくらいJリーグに入れ込んでいますか?」っていう超主観的設問があるのですが、この結果はちょっと面白かったですね。同じ若者でも18~25歳のグループと26~29歳のグループとでは、入れ込み具合に差があるんですよね。18~25歳のグループの方が、5%くらい入れ込み具合が上回っています。学生世代が多い18~25歳のグループの方が、いろいろ経験を重ねた26歳以上のグループと比べて、素直に感動することが多いのではないでしょうか。若ければ若いほど、経験が少ない分、何事も素直に入ってくるわけで、Jリーグに関する調査以外でも全く同じような調査が出ています。「雪マジ!」もそう、「ゴルマジ!」も。つまり、若い人たちは総じてハマりやすいという特性を持っているんです。当たり前ですけれど、ハマっている人の方がアウェイに行く確率が上がってくるし、かつ若い方は時間もあって、フットワークも軽い。だからアウェイ観戦率は、若い人の方が圧倒的に高いんです。

野口 現状の「Jマジ!」の課題があれば、教えてください。

青木 申し上げたように、そもそも「Jマジ!」はライト層を呼びたい企画なんですよ。でも現状は、やっぱりコア層が多いなと感じています。男女比率を見ても、男性が多いんですね。ですから、これまであまりサッカーを見たことがなかったような女の子にもこのサービスをぜひ知ってほしいなという思いはありますね。

京極 最後に、青木さんが考える、「実際にスタジアムに足を運ぶ価値」みたいなものがあれば、教えていただきたいです。

青木 いっぱいあると思うんだけれど…私はなんだかんだ言ってミーハーファンなんですよね。もう10数年も観ているけれど、コアではないと思っています。私は観戦するのはもちろんだけど、美味しいものを食べるのが好きで、スタジアムに足を運んで、ビール飲みながらスタジアムグルメを口にするのが趣味なんですよね。そういう楽しさって、テレビで見ているだけじゃ、全然わからないものじゃないですか!

もうひとつ。あげるとすれば、やっぱり応援かなぁ。サポーターのテレビで見ているだけでは絶対に伝わってこないし、正直ちょっと怖いイメージもあるけれど、声援や野次が反響したりする独特の感じ、応援の旗がバッてあがる感じ…あれは私も口で説明しろと言われてもなかなかできない、スタジアムでしか体験できない価値だと思っています。

一同 貴重なお話ありがとうございました。

青木 ありがとうございました。

 

青木理恵(あおき・りえ)プロフィール

東京外国語大学卒業後、「雑誌の編集がしたい!」という一心で編集プロダクションに入り、旅行ガイドやタウン情報誌の編集・ライターとして社会人デビュー。
2006年に株式会社リクルート(現(株)リクルートライフスタイル)に転職し、旅行情報誌「じゃらん」編集部に配属。月刊誌やムックシリーズの編集デスクを歴任、アプリ「週刊じゃらん」の立ち上げなども経験。
編集業務の中で、今後の旅テーマとして可能性があると感じていた「Jリーグ×旅」を絶対に定着させたいという強い想いから、2013年に「Jマジ!」を立ち上げるに至る。
現在は「Jマジ!」に加え、「ゴルマジ!」も担当。